こんにちは、院長の野田です。
ついに関東全域で花粉シーズンに突入したというニュースが流れてきました。
今年は全国的に少なめというのがせめてもの救いですが、花粉症の方にとっては辛い季節であることには変わらないですよね。
花粉症といえばくしゃみ、そしてくしゃみといえば尿もれ。
そう、この時期は毎年産後の尿もれに悩むクライアントさんからのご相談が多い時期でもあるのです。
なぜ産後はくしゃみで尿もれが起こるのか?
尿もれ、正式には尿失禁と言いますが、大きく分けると4種類あります。
- 腹圧性尿失禁:くしゃみ、咳、物を持ち上げた時など、お腹に力が入った時に起こる尿もれ
- 切迫性尿失禁:尿意を感じた際に膀胱が過剰に収縮してしまい、我慢できずに起こる尿もれ
- 溢流性尿失禁:排尿障害等で常に膀胱が充満した状態となり、溢れて少しずつ漏れて起こる尿もれ
- 機能性尿失禁:認知症などによる、運動機能や判断力の低下によって起こる尿もれ
また、1の腹圧性尿失禁と2の切迫性尿失禁が合併して起きるものを5. 混合性尿失禁ともいいます。
この中で「産後の尿もれ」と言われるのは、
1の腹圧性尿失禁と2の切迫性尿失禁の2パターン(5.の混合性尿失禁も含めて3パターン)です。
当院にも様々なパターンで尿もれが発生しているクライアントさんがいらっしゃいますが、傾向としては産後のママさんには腹圧性尿失禁が多く、妊婦さんの場合は大きくなった子宮に膀胱が圧迫されて起こる切迫性尿失禁が多いです。
くしゃみや咳をする際には腹筋群が急激に収縮し、腹腔内に瞬間的に大きな圧がかかります。
産後の緩んだ骨盤底筋ではその大きな腹圧を受け止めることができず、尿もれにつながってしまうのです。
いずれにしても、改善のポイントとなるのは骨盤底筋を正しく使えるように回復するということ。
特に改善のための要となるのは、骨盤底筋の中でも前方部に位置している尿生殖隔膜です。
産後尿もれ改善のポイントは尿生殖隔膜にあり!
イラストの中央上部、3つの穴のうち2つを塞ぐように三角形に広がっている膜が尿生殖隔膜です。
大小2つの穴のうち、大きい方が膣口で、小さいのが尿道です。
その名の通り「尿道」と「生殖器」を「隔て」ている「膜」なわけで、産後の尿もれ改善はいかにこの部分の機能を回復するかがポイントとなります。
以前のブログでも書いていますが、尿もれ改善のために骨盤底筋を正しく動かすためにはちょこっとコツがいります。
骨盤底筋のエクササイズ指導としてよく言われる「お尻の穴を引き上げるように締めて〜」という方法では尿生殖隔膜に刺激を入れることができず、産後の尿もれを効果的に改善させることができません。
指導者は尿生殖隔膜に刺激を与えるよう、正しく指導していく必要があります。
2017.07.27
専門外来に1年通院しても治らなかった尿もれが止まった!産後の尿もれ改善のポイントとは?
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さらには骨盤底筋を正しく使えるようにするためには、まずクライアント自身の身体が骨盤底筋を正しく認識できていることが重要となります。
妊娠〜出産において発生する「重心の揺り戻し」による影響で、産後女性の身体は骨盤底筋をはじめとするインナーマッスルの使い方を忘れている状態です。
いかに正しいエクササイズ方法を指導したとしても、身体がその部位を使うことができない状態のままでは十分な効果を出すことができません。
エクササイズで最大の効果を発揮するためには、まずは骨盤軸整体で身体に骨盤底筋の動かし方をしっかり認識させることが必要なのです。
骨盤軸整体+尿生殖隔膜へのエクササイズ指導の組み合わせで、より効果的に産後の尿もれ改善につなげることが可能です。
2017.10.27
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花粉症の辛い季節、せめてひとつでも不安は取り除いていきたいですね。
本格的に花粉が舞う前に、気になる方はぜひご相談ください。
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