こんにちは、院長の三橋です。
装着していることがもはや当たり前となったマスク。
自分も通年で、これだけ長時間にわたってマスク着用を余儀なくされたのは、もちろん生まれて初めてです。
そして、この新型コロナウイルスによってもたらされた「新しい生活様式」がどうやら意外な不調の引き金になっている可能性があることが昨今報じられるようになってきています。
「マスク頭痛」がその代表格になりましょうか。
さらにそれだけでなく、長期間にわたるマスク着用が頭痛だけにとどまらず、首肩のコリや腰痛、ひいては倦怠感、疲れやすさなどといった症状をも引き起こしている可能性がありそうなのです。
特にマスク越しの呼吸が苦しくなってくる、ちょうど梅雨の時期から「そういった症状」を訴える方々が急に増えだした事実が、それを証明しているのではと考えるのです。
梅雨時から夏にかけて体調不良を訴える方々が増えてきた理由
ちょうど季節が春から梅雨に入ったタイミングで、当院に通われているクライアントさんのなかにも、頭痛をはじめ、首肩のコリや腰痛が悪化したことを訴える方々が増えてきました。
なかには倦怠感や疲労感、不眠、気分の落ち込みを訴えるなんて方も。
こればかりはきっと「目に見えないもの」に対する漠然とした不安感からくるストレスが関係しているのだろうと当初は考えていました。
しかし、それにしては頻発するものだと。
そんな時、「なんだか最近、姿勢が悪くなった気がする」というクライアントさんからの声をお聞きした時にピンと来たのです。
長時間のマスク着用によって、呼吸が乱されているのかもしれない…。
つまり、マスクによって知らず知らずのうちに浅い呼吸へと誘導され、腹圧が下がってしまっている可能性がありそうだと。
梅雨に入って湿度が高まったことで、余計にマスク越しの呼吸が苦しくなっていることと見事に符合する訳です。
腹圧と体幹バランス、インナーマッスルと姿勢との関係について
基本的に人間の身体はインナーマッスルと呼ばれる筋肉群によって、その骨格が支えられています。
そして、インナーマッスルは呼吸と深い関係にあることが知られていて、そういった筋肉をターゲットとした筋力トレーニングをする場合は息を止めないように行うのがポイントとなってきます。
つまり、無酸素運動でも機能できるアウターマッスルと違い、インナーマッスルは有酸素運動においてよく機能するのが大きな特徴となる訳です。
続いて、もうひとつ。あまり知られていないインナーマッスルの特徴について。
「腹圧が高まった」状態にあると、インナーマッスルはさらに高いパフォーマンスを発揮することが出来るのです。
重いものを持ち上げる時や無理な体勢をとる時など、人は無意識のうちに腹圧を利用しているもので、逆にこれが機能しない状態にあるとパフォーマンスが下がってしまうばかりでなく、身体に瞬間的な負担を掛けてしまうことにもなりかねません。
ちなみに産後まもない女性の多くは妊娠出産を経た結果、骨盤底筋をはじめとする腹圧に関係する多くのインナーマッスルがダメージを負ってしまうことで、腹圧を成立させることが出来なくなってしまい、様々な不調を抱えてしまうことになるのです。
なお、「腹圧が高まった状態」とは、単純にお腹に力を入れた状態とは異なり、さらに奥底の筋肉に力を込めるイメージとなります。
風船を膨らませる時や、楽器を吹く時の感じがもっとも近いイメージかと思います。
長期間のマスク着用によって浅い呼吸へと誘導されていった結果、知らず知らずのうちに腹圧を下げてしまい姿勢を崩すことに繋がってしまったことが考えられるのです。
長時間のマスク着用対策として当院でおこなった対策とは
それではマスクの影響による腹圧の低下に対して、当院がおこなった対策についてお話しします。
実は、これについては先述したとおり、そもそも産後女性の抱える不調の多くが腹圧を高められないことに起因するものである以上、むしろ当院は産前産後ケアの専門院であるので豊富な選択肢を用意できるという訳です。
ひとつは直接腹圧を高めるための訓練となるエクササイズの励行。
そして、もうひとつの選択肢が「丹田に軸を通す」こと。
丹田を上手く利用出来るようになると深い呼吸が可能となるのですが、当院では施術によって直接「丹田に軸を通す」ことが可能となります。
そして、丹田に軸が通ることで肩が開き、背筋が勝手に伸びてしまいます。
当院ではそれこそ瞬時に「丹田に軸を通す」ことが出来てしまうので、多くのクライアントさんが自身の身体の瞬間的なパフォーマンスの変化に驚かれることとなるのです。
実は、「そういった症状」を訴えるクライアントさんの皆さまを検査してみると、やはりいちど軸を通したはずの丹田が、皆一様に抜けてしまっているのを確認出来たのです。
これについては長期間のマスク着用による影響以外に原因が考えられません。
なお、今後も引き続き長時間のマスク着用が当たり前の生活が続くことが予想されます。
日常生活における対策としては、マスクを着用していない時にまで浅い呼吸となってしまわないよう意識することが重要となってくるでしょう。
新しい生活様式においては、日頃から正しい呼吸へと戻す意識付けが大切であるということです。
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