こんにちは、院長の三橋です。
今回は、腰痛についての話。
もはや「国民病」と言っても過言ではない腰痛。
日本人の四人に一人が腰痛に悩んでいるなんてデータもあるほど。
やはり当院でも、「出産後に人生で初めて腰痛を自覚するようになった」なんて話をよくお聞きするのです。
でも、ご存知でしたか?
文明的な生活とはほど遠い、原始的な生活を送っている地域の方々は、腰痛をほとんど自覚することがないという事実を。
そして、この事実こそが腰痛を克服するための最大のヒントでもあると考える訳なのです。
アフリカの狩猟民族は腰痛を自覚しない
アフリカや南米アマゾンといった地域で原始的な生活を送る狩猟民族の方々は、腰痛を自覚することがほとんどないのだとか。
彼らにとっての「腰痛」とは、ケガのこと。
打撲や骨折などといった外傷でも負わない限りは、腰痛を抱えるなんてことはないんだそう。
柔らかいベッドもなく、水汲みなどといった重労働がついてまわる不便な生活であるはずなのに不思議だとは思いませんか?
自身の腰痛経験について
ところで。
実は、自分自身、かつて腰痛患者だった時期があるんです。
23歳の頃、座骨神経痛を伴うほど重度の腰痛を半年間ほど経験したことがあるのですね。
ギックリ腰のデビューはもっと早く、なんと15歳という若さで(笑)。
以来、慢性腰痛とは長い付き合いとなった訳なのです。
また、この経験がカイロプラクティックないし整体の世界を志すきっかけとなったのは言うまでもありません。
そして、そんな重度の腰痛を患っていた時期に経験則から学んだことがコレ。
寝込んでいるよりも、動いちゃった方がかえって痛みや痺れが緩和してしまうこと。
当然、当時は、ただの素人。
整体の知識はもちろん、解剖学や病理学といった知識もないので、「なぜ痛みが緩和するのか」という理屈は分かりません。
ですが、とにかく歩いたり筋トレしちゃった方が痛みが消えて楽になったのです。
現代生活と腰痛との相関性について
ここで話を戻します。
では、なぜ原始的な生活を送る人々は、腰痛とは無縁でいられるのか?
はたまた、なぜ我々現代人は、こんなにも便利な生活を享受出来ている(重いものを持ったり運んだりしない)のにも関わらず、腰痛を抱えてしまうものなのか?
そのヒントは、「不便な生活」にあると考えるのです。
原始的な生活を送る人々は、不便な生活を送るがゆえ、われわれ現代人が普段意識しないとあまり使わないような筋肉が発達している可能性があるのだと。
そして、それこそが「体幹」を支える筋肉なのであると。
木に登ったり、水を汲んだり、ジャングルの中を走ったり、木を伐採して道具をこしらえたり…。
つまり、重いものを運んだり、足場の悪い場所で作業をしたりなど、「体幹」を支える筋肉、つまりは背骨と骨盤のバランスを支えるような筋肉(スタビリティマッスルといいます)が日常生活で強化されているはずなのです。
早い話、日常生活そのものが「体幹トレーニング」となっている訳なのですね。
根本的な腰痛対策を目指すとなると
先述した「体幹を支える筋肉」つまり、スタビリティマッスルとしての根幹をなすコアマッスルが高いパフォーマンスを発揮出来る状態にあると、日常動作において筋肉骨格への物理的負担を軽減することが可能となります。
つまりは、コアマッスルを鍛えている方は、ギックリ腰などのリスクを圧倒的に減らすことが出来る可能性があるのです。
それと、日常的に運動する習慣がある方ほど、筋肉への血流も確保出来ることから、コンディションを良好に保つことが出来ます。
健康増進のためには、最低限の運動は欠かせないことは今や常識ですよね。
さらには運動によって新陳代謝が促されることにより、傷が早く癒えるといった効果も期待できます。
おそらく、かつて腰痛に苦しんでいた自分は無意識のうちに、こういったことを経験則から学び取っていたのでしょう。
そして、当院で取り組んでいる骨盤軸整体メソッドこそが、こういった「体幹」を支える筋肉の機能低下からの回復に主眼を置いている訳ですから、「腰痛」の根本的解決において結果を出せる訳なのです。
実際、これまで産前産後に関わらず、実際に多くの方を腰痛の苦しみから解放して差し上げて来ました。
「運動能力の向上」だけでなく、「肩こり」、「腰痛」などといった慢性症状からの改善にあたって、「体幹トレーニング」ないしコアマッスルといった考え方が、これまで以上に一般に浸透しつつあるようです。
より科学的根拠に拠った、ただの対症療法にとどまらないといった意味での「根本的な改善方法」とも言えるかも知れません。
また、こういった、本質的な腰痛改善のヒントが原始的生活を送る人々の生活から見えてくる訳なのです。
コメント