こんにちは、院長の三橋です。
当院の「産後のボディケアコース」には、そもそも自身の身体に非常に関心の高い方々が多く集まってきます。
それは巷にあふれる「ただ開いた骨盤を閉めるだけ」の産後ケア、産後の骨盤矯正に疑問を抱いたあと、当院のブログを読み、そして共感されてくれたような方々が来院されるからです。
また、そういった方々が多いからでしょうか、もともとヨガに通っていたという方が実に多いのも当院の「産後のボディケアコース」の傾向のひとつ。
そして、ヨガやピラティスをやられている方々は骨盤軸整体に対する理解が早いせいか、回復への進捗が早いのが大きな特徴でもあるのです。
当院の考える産後ケアの基軸をなす「骨盤軸整体」という考え方について
いきなりですが当院の考える産後ケア、産後の骨盤矯正のベースとなる「骨盤軸整体」という考え方についてお話ししておきましょう。
当院が長年にわたって産後ケア、産後の骨盤矯正の臨床の現場で探求し続けてきた命題はこれでした。
妊娠から出産までの過程で、多くの女性の体質を決定的に変えてしまう原因とはいったい何なのか?
そして、妊娠出産を経ることで、まるで体のパフォーマンスが変わってしまい、それまで自覚したことのなかったような症状を抱え込むようになってしまう原因を当院では「重心の揺り戻し」にあると結論付けたのです。
「重心の揺り戻し」とは、妊娠中に腹部が大きく成長することによって、著しく重心バランスが変わってしまうことによって引き起こされる全身の筋肉の機能低下(体幹バランスの崩れ)のことを指します。
そこで、特に骨盤に起点を持つ筋肉群を本来のパフォーマンスに戻し、崩れてしまった体幹バランスを回復させてあげることによって、さまざまな不調を原因から改善させることが可能になると当院は考えるのです。
骨盤軸整体とは、こういった骨盤に起点をもつ筋肉のパフォーマンスを直接回復させるために編み出されたアプローチ方法である訳です。
骨盤に起点をもつ筋肉のなかには、直接イメージしづらい筋肉も存在する
しかし、骨盤に起点をもつ筋肉のなかには、普段なかなか意識して使うことのないような筋肉も数多く存在します。
その多くはインナーマッスルとよばれ、名前の通り体の奥深くに存在することで「動作」というよりも「支える」といった補助的な役割を担っている筋肉であるからです。
本来、それこそ無意識のなかで他と連動させるように使う筋肉である以上、一般の方々がなかなかそれ単独で動かすイメージを持ち合わせていなくて当たり前であるのです。
そして、特に産後女性の体幹バランスを考える上で重要となってくるのが、骨盤底筋群や腹横筋といったインナーマッスルたち。
こういったインナーマッスルが産後ケアのカギを握ってくる筋肉である以上、きちんと筋肉そのもののイメージを掴んだ上で、普段の身のこなしやエクササイズをやって頂いた方が回復への進捗が早くなってくる訳であるのです。
ヨガやピラティスに通われている方々の知識のアドバンテージについて
ふだん当院では、妊娠出産で特に弱らせてしまうような筋肉を機能回復させるためのエクササイズをクライアントの皆さまにはお教えしています。
お尻や内ももといった直接、目で見て触れることのできる筋肉でしたら筋肉を動かすイメージも付きやすいのですが、先述した骨盤底筋群や腹横筋といった、さらに深部を走る筋肉となるとなかなか動かすイメージを作るのは難しくなるもの。
だから、一般の方々がこれらエクササイズの要領を得るまでは何回か試行錯誤を繰り返すことが必要となるのです。
しかし、もともと産前からヨガやピラティスに通われていた方々というのは、こういった筋肉を意識して動かす訓練をなさっていた訳ですから、当然、当院のお教えするエクササイズの理解も飲み込みも早いというわけ。
具体的には呼吸を意識した筋肉の使い方や、腹圧を高めるような訓練がそれです。
骨盤軸整体で培ったことを実践していくことでヨガの理解がより深まっていく
そして、骨盤軸整体では「そういった筋肉をどう有機的に使っていくか」という部分をきちんとロジックにもとづいて説明するだけでなく、せっかくエクササイズで培ったものを普段の生活の中で上手く利用するためのコツもお教えしていきます。
それは抱っこやおんぶするときのコツであったり、疲れない歩き方や、骨盤を引き締める歩き方であったり。
骨盤軸整体は、そもそも体幹バランスの回復に着目したメソッドである以上、痛みや不調からの回復、ボディラインの向上といった部分だけでなく、「運動能力の向上」といった側面も併せ持っているのです。
こうしてヨガやピラティスで感覚的に身につけたものを骨盤軸整体のロジックによってあらためて肉付けされていくことによって、ヨガに対する理解がより深まっていく効果も期待できるという訳であるのです。
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